三日月ロック
スピッツ

 

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2002/9/11 発売
UPCH-1172

1 夜を駆ける
2 水色の街
3 さわって・変わって
4 ミカンズのテーマ
5 ババロア
6 ローテク・ロマンティカ
7 ハネモノ
8 海を見に行こう
9 エスカルゴ
10 遥か album mix
11 ガーベラ
12 旅の途中
13 けもの道

ということで、前作「隼」からなんと2年と2ヶ月という
長い間隔を空けて発売されたこの作品。
「隼」でいい意味でも、悪い意味でもファンを大きく裏切ったスピッツが
この作品で放ったのはあふれんばかりの草野ワールドだった。
今まで以上にスピッツらしい、ものすごく聞き応えのあるアルバム。
自分の中のスピッツランキングで「フェイクファー」を遥かに引き離して
トップに立ったのは言うまでもないだろう・・・

今作では前作で消え去ったかのように見えた草野ワールドと、
そして、前作で模索し始めた「ロックであること」が見事に調和している。
前作ではかなり無理のあった「ロックであること」が、
今作では完璧なまでに草野正宗の世界に溶け込んでいる。

今作、歌詞カードを見てもらえばわかると思うけど、
すごく色彩が豊かである。
というよりは、「色」という要素がすごく強調されている。
水色、バラ色、虹、青、若葉の色、夏の色・・・

さて、本当ならオススメの曲を書くのが普通なのだろうが・・・
あまりに「一つの作品」として仕上がりすぎていて、
どれが1番オススメか、というのが非常に言いにくい。
単品ではあまり突き刺さってこなかった「水色の街」とかも、
この作品全体を通して聞くと、全く違って聞こえる。
ホントのところ、先行シングルであの2曲を出す必要があったのか、
非常に疑問なところなのだが・・・・
それでも、敢えて、といわれれば、「けもの道」をお勧めしておこう。

それにしても、一つだけ納得がいかないこと。
なぜ、「夢追い虫」が入っていないのか・・・
アルバムのカラーにもあうし、
単品で行けば、他の4曲よりもよほど聞き応えのある曲だったハズなのだが・・・


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First update: November 14, 2002.