アゲイン2
ゆず
2002/2/13 発売
SNCC-88988
1 アゲイン2
2 みぞれ雪
3 手暗がりの下
タイトル曲の「アゲイン2」は、疾走感のある、キャッチャーな曲で、
二人が交互にメインパートを歌い、ハーモニーも気持ちがいい。
最近の北川作としては、非常に爽やかに聞ける曲である。
はっきり言って、悠仁がこういった曲をまだ書くことができたというのは、
驚きであり、同時に嬉しくもある。
が、しかし、なにか、あまりの疾走感に、
深みがない、というか、そのまま通り過ぎてしまって、
心の中に残らない。残念である。
カップリング2曲は最近の二人のそれぞれの特徴をよく出している曲である、といえよう。
みぞれ雪は、北川独特の風景描写と、ストレートな歌詞が特徴的。
どことなく切ないカンジがいい。
手暗がりの下は、どうも、メロディーラインをどこかで聴いたことがあるような・・・
韻を踏む言葉遊びが随所に見られ、非常に岩沢らしくなっている。
岩沢にしては、「君の事をを欲しがってる」といったストレートな歌詞も、特徴である。
この作品には、エキストラトラックとして、「炭疽菌事件」をモチーフにした曲が入っている。
北川作と思われるこの作品は、ブルース調で
米国同時多発テロとそれに伴うアフガニスタン攻撃を批判している。
ここで、北川作の社会批判曲といえば、「トビラ」の中の「午前九時の独り言」や、「何処」を思い出すが、
この2曲に比較すると、北川の成長が非常によくわかる。
前作での北川曲は、社会に気を使っているのか、北川の認識不足なのか、
非常に、控えめ、しかも、事実を並べ立てて北川の主観が見えず、
ワイドショーの言葉をそのまま引用しているようだった。
しかし、今回の作品は、北川の言葉で、北川が思っていることをストレートに出している。
ブルースというのも、ゆずには相性がよい。
だが、残念なのは、これを、一曲として発表していないことである。
ぜひとも、堂々と歌ってほしいものである。
全体的に、予想以上の出来で、非常に満足している。
が、ジャケットはどうにかならないものか・・・
「嗚呼、青春の日々」のとき、「サラリーマン金太郎」の本宮ひろ志氏が手がけたときは
なかなか気に入っているのだが、
今回の花は、新鋭デザイナーの村上隆氏の作であるが、
あまり、個人的好みに合致しない。
それから、村上隆といえば、どうも、小説家の方を思い出してしまうのだが・・・
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First update: March 4, 2002.